4月22日に連載がスタートした
WEBマガジン「ひととき」について触れさせてください。
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目覚めたとき
帰りの電車の中
静かに眠る前
そんな「ひととき」
自分に帰ってこられる場所になってほしい。
こんな考えのもと、このWEBマガジンはスタートしました。
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長期間なかなか外出もできず
生活の中でSNSに触れる機会が増えた方も多いのかなと思います。
私自身も作品や宣伝などを発信すると同時に
様々な情報が目に飛び込んできました。
今ソーシャルメディアで多くの方が発信をしていく中で
ぐるんぐるんと渦を巻く情報の中に
自分の気持ちが飲み込まれてしまうような
そんな感覚になんだか息苦しくなってしまったこと。
今だから、発信したい人がたくさんいて
どんどん絵や音楽や動画がタイムラインを流れていってしまうこと。
個がいっぱいあって気持ちがなんだか追いつかない。
展示にも大きな声で「来てください」と言えない。
そんな現状で、どう発信していくのが良いのかとても悩んでいました。
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そんな中でも、自分の作品を見て「ずっと救われていた」と言ってくださった方がいました。
こんなたくさんの情報の渦の中で
作品と出会ってくださったのは
きっと必要としていたところに
ほんの一瞬何かがつながって
これを「ご縁」とか「運命」とかいうのだろうな。と体感しました。
その言葉をいただいてからは自分の世界をつくるというより
その誰かの「心」にむかって発信したい。という芯のようなものが通った感じがしました。
作品を届ける先のようなものが明確になったんです。
同時にその一瞬何かがつながる糸のようなものを
少し増やしたり、太くしたりできないかと考えました。
作家仲間や自分のクリエイティブな繋がりの中で一定数の人が
私と同じように誰かの心に届けたいと思っていることは明らかでした。
この話をして「一緒にやりましょう」と言ってくれたのが
このWEBマガジンひとときのきっかけです。
なんの収益もない
バズったりする保証も全くない
ひょっとしたら誰にも届かないかもしれない
だけど「やってみよう」と言ってくれたのが
今のメンバーです。
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専門分野の違う人たちが
何かひとつのものを目指して、表現して。
見てくれる方が男女の垣根なんてなく
心が安心できる場所。
そういうものがストックされる場所。
木があつまって、豊かな森になるような
そういう場を目指しています。
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いつかどこかで「ひととき」をつくるきっかけをお話できたらと思っていたのですが
今日を選んだのは『君の夏のワルツ』。
この曲を公開する日だったからです。
もう1年以上も前のこと。
サクソフォン奏者として活躍されている、加藤里志さんは
この「ひととき」につながる一番根っこの部分を最初にお話した方でもあり、
膨らませてくださった方でもあり、
いの一番にこの曲を送ってくださいました。
『君の夏のワルツ』は
作曲を加藤里志さん。ピアノ演奏とアレンジを柳川瑞季さんが担ってつくられた作品で、
優しい音色の中にも、大変色気も感じる曲です。
私にとってもこの1年、心を落ち着けるお守りのような存在でした。
あ〜この曲がたくさんの方の心に届くといいな。
ずっと夢見てきました。
どうか、みなさんにとっても
この曲や、メンバーそれぞれの記事が
勇気を与えたり
そっとほぐれたり
そういう存在になれば嬉しいです。
山口 真理子
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